ギャラ☆vsひらたい

プロローグ






【ギャラ☆vsひらたい】

正直おっさんが小競り合うふざけた企画なんですが、
実は二人、2008年に我々主催の花見大喜利で
初めて生大喜利を経験した同期。
それから7年、互いに切磋琢磨した旧知の仲なんです。
そんな二人が始めて真正面から激突する。
男たちの熱い企画なのです。

今日はその二人の始まりの物語を
ここでみなさまにお教えしましょう。
題して【ギャラ☆vsひらたい プロローグ】。
二人がどんな大喜利の歴史を刻み歩んできたか。
そこには普段の彼らの姿からは
想像できない物語がありました。





2008年の春、大阪城公園に彼らはやってきました。
中学から使っているバッグにWeb0.2の資料をたくさんこしらえて来たひらたいさん。
突如三大成人病の2つを患い、塩分摂取量が決められていると語った満身創痍のギャラさん。
二人とも見るからにおっさんでした。

どちらも初めての生大喜利で少し緊張した様子。
答えた後に謎の揺れを見せるひらたいさん。
ボードを不必要に高く上げるギャラさん。
大喜利そのものはあれでしたが今に続く光るものがあり、
もしかしたらすごい人たちが来たのではと
我々はほんのうすーく思いました。





最初頭角を現したのはギャラさんでした。
初めて参加したトーナメントの旧転脳児杯で準優勝を果たします。
その時ひらたいさんの実力はまだまだで予選も通らず、
かなり悔しい思いをしました。
どうすれば自分もあの場に立てるのか?
ひらたいさんは考えました。

それからひらたいさんは自分のお笑いの基礎が皆無な事に気づき、
片っ端からお笑いライブを観て、
大喜利会では必ずICレコーダーを用意して、
いろんな人の大喜利を聞き、
がむしゃらに吸収しようとしました。
それは必死で母の乳を飲む赤子のように。





数年後ひらたいさんに転機が訪れます。
東京で出場したオオギリダイバーで
なんと並みいる強豪を倒し準優勝を果たします。
今までひらたいさんを知る人々は驚きました。
「いつのまに」と。
でもそれは当然の結果だったのです。
彼の努力が実った、ただそれだけの事。

一方ギャラさんは転脳児杯の準優勝後はなにもなく、
自分の大喜利に悩む日々が続きます。
そんな時に訊いたひらたいさんの準優勝。
ギャラさんはハッと気づきます。
いつのまにか追い越され、
彼の姿が見えなくなっていた。
自分がウサギとカメのウサギだったことに。





ダイバー後ひらたいさんを取り巻く環境が激変します。
注目されない中途半端なおっさんが一夜にしてヒーロー。
まだ関西のプレイヤーが東京の大会で
実績を残せていなかった時だったのでその反響はすさまじく、
みんな彼のことを「シンデレラおじさん」と呼びました。

その時から二人の間には言い得ぬ距離が出来ます。
スポットライトを浴び続けるひらたいさんに対し、
実績を残せず忘れ去られていくような感覚に陥るギャラさん。
いつしかその距離は縮めることの出来ないほどに広がっていきました。

そして決定的な瞬間が訪れます。
ひらたいさんが大喜利大会でついに優勝してしまうのです。
第1回ATC大喜利ぐらんぷり。
ギャラさんはその場面を見ていました。
予選も通らず敗者復活もかなわずに客席で見ていました。
あの日の転脳児杯とは真逆、
いやそれ以上に。





「もう一度輝きたい。あの場に立ちたい。」
ギャラさんは思いました。
そして一番にある目標を掲げました。
「あいつを、ひらたいを倒す」
その思いを受け取った我々は
全力でその場所を用意することにしました。
ひらたいさんを倒すためだけの場所。

それからギャラさんは修行の日々を重ねます。
あいつを倒すために走り、考える。
その日のために血の滲むような努力を重ねました。





その日は目前に迫っています。
そうそれが3月14日(土)なんば白鯨で行われる
【ギャラ☆vsひらたい】です。

7年にも渡るその決着がつく時を迎えたのです。
どうぞこの物語の結末をその目でご覧になってください。
会場でお待ちしております。